プレゼントのポートフォリオ理論

 

 さて、今年(2000年)のホワイトデーは、困った。いや、そもそもバレンタインデーなどほとんど無縁な「もてない」生活を送ってきた去年までとは違って今年のバレンタインデーはわが彼女からチョコをもらっていたわけであるから、当然そのお返しの心配をしなければならないわけで。しかももらったチョコも、すごく高級品だったわけで当然それなりのものを返さねばということでプレッシャーは高まるばかり。

 そもそも、女の子へのプレゼントっていうのは慣れていない。でも、もう彼女ができてから何ヶ月と経つわけだからプレゼントをしなかったわけではないのだが・・・まあ、彼女にとって僕のセンスも信用ならないものらしく、いやそれも当然なのだが、プレゼントは一緒に選んでくれていたりしたので僕としては選ぶことでのプレッシャーは少なくすんでいたのである。

 だが、ホワイトデーの時は、彼女の希望もあり僕がセレクションしなくてはならなかったのである・・・まあ、プレゼントは本質的にはそうあるべきものであるが。

 僕は困った、本当に困った。

 そこで思い浮かんだのが、最近興味を持って勉強している金融工学で出てくるポートフォリオ理論である。

 株とかに少しでも興味をお持ちの方はこの「ポートフォリオ」という言葉は聞いたことがあるでしょう。まあ、このポートフォリオ理論、投資は分散してやったほうがリスクは少ないよ、ということを数学的にあらわした理論と言えましょう。まあ、統計学で言うところの分散(各データと平均値の距離の二乗和)などの概念を使っているわけですが・・正直そこらへんの数式は私もわかりやすく説明できるほどよくは、わかっていないので特段言及しないにしても、まあ、直感的にはわかりますよね・・

 投資は分散した方がリスクが少ない

 ってことは。

 ある一つの株だけ買っていたらその株ががくんと値を下げたら一発で大損ですが、いろんな銘柄を買っていればある株の値が下がっても、他の株の値が上がっていることもあるわけで、大損するリスクは減りますよね。まあ、ポートフォリオ理論っていうのは簡単に言えばそんなことを言っているのだろうなあと私は理解しているのですが。まあ、競馬なんかで一番を軸に流しで買うとかいうのもある意味似たようなリスクの分散ですよね。

 株や為替のディーラーは収益をあげるために情報を国内外の経済情勢、国の金利政策、過去の為替の動き、その他もろもろの情報を収集して動きますよね。同じように、プレゼント買う時だって相手がどのようなものが喜ばれそうか・・・それこそ、相手の過去の言動を逐一思い出したり、趣向を考えつつ、どのようなものが喜ばれそうか、真剣に考えてみたりしますよね。そういう点ではある種共通するものがあるかもしれない。

 ってな感じで・・・プレゼントにもポートフォリオ理論を応用できないかと考えたんですね。相手が喜びそうなもの、一つのもので一発勝負よりは、ポートフォリオ理論にしたがって、複数のものを贈ってみたら、全く見当違いのものを買ってしまって失敗するリスクは低くなるのではないか・・・。

 まあ、そんな感じで、僕はホワイトデーに彼女に複数のものを贈ってみましたよ(^-^)彼女が喜びそうなものを何点か(^-^)

 でもって結果は、もっとも力を入れて買ったものが一番彼女の歓心を得ることができたんです。

 これならば、一発勝負でもよかったのかな・・・なんてのは、結果論(^-^)。

 とりあえず、めでたしめでたしで・・私も自分のセンスに少し自信がついたわけで、こんな、はらはらどきどき、もまた楽しってことで(^-^) 

 

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