日本最初の新婚旅行

 

 私は先日高知に行ってきたんです。ええ、観光で一人旅です・・・例の通り(^-^)。

 え?あーっ、わかった、大好きな広末涼子ちゃんの出身地だからでしょ?いやいや、いくら私でもそこまではしませんて(^-^)。

 じゃ、岡本真夜好きだって言ってたよね、彼女も高知出身だったよね・・・。そういうわけでもないんです・・・(^-^;

 まあ強いて言えば、夜行バスが通っていたからかな・・・夜行バスは飛行機とか鉄道に比べて安いですからね・・・(^-^)。ま、とりあえず今まで行ったことなかった場所ですからね(^-^)。

 高知といえば土佐、土佐と言えば坂本龍馬というわけで、高知各地は龍馬一色といっても過言ではなかったかもしれませんね。坂本龍馬は幕末の志士として有名ですよね。

 高知県内の有数の観光地である桂浜に坂本龍馬記念館というのがあるのですが、そこで龍馬の生涯についてずいぶん勉強してきたんですが・・・。

 日本で初めて新婚旅行というものをしたというのは龍馬だということなんですよね。ご存知でした?いやけっこう新鮮な驚きでしたね・・・また、もてない男の論客としては見逃せない話題なわけで(^-^)

 32歳でお龍という女性と結婚し、薩摩(現・鹿児島県)に旅行したそうです、龍馬は。この旅行が日本初めての新婚旅行とのことで・・・。

 西洋の事情に精通し自由を愛した龍馬らしいなと思われました。

 そもそも、新婚旅行というのは西洋的な概念なのでしょうね。古めかしいですが、「蜜月」と言えば新婚旅行を指しますが、これは英語「ハネムーン(honeymoon)」のまさに直訳ですものね(honeyがハニーで蜂蜜、moonがムーンで月)(参考までに語り「蜜月・・・ 」参照)。こう行った西洋的な概念の新婚旅行を日本で最初に行うとは世界に目を向けていた龍馬らしいかなと・・・。

 この龍馬とお龍の結婚のきっかけもこれまたドラマティックで・・・まあ、かわいそうな境遇のお龍に龍馬が旅館の寺田屋での仕事を世話したまでは、まあ、あることなのかもしれませんが・・・

 1866年寺田屋にて龍馬が幕府の役人に襲撃されるわけですね。幕府の役人が踏み込んでくることをいち早く察したお龍は、入浴中でしたが、飛び出して龍馬達に危機を知らせ、その甲斐あって、龍馬は手傷を負いながらも薩摩屋敷に逃げおおせました(ま、その頃薩摩と幕府は対立関係にありましたし、となると薩摩屋敷は安全なわけです)。

 その後お龍と龍馬は結婚し、西郷隆盛(有名ですよね、薩摩の志士です)の勧めもあり傷の療養を兼ねて薩摩に旅行するわけで・・・これが日本最初の新婚旅行。

 でもこんな命のかかった事件に共に関わってしまったら、いやおうなく結婚しちゃいそうですよね。これは心理学的にも説明可能なことではありますが。

 心理学の実験において釣り橋実験という有名なものがありまして・・・実験を受ける被験者の一方にぐらぐら高ーい釣り橋を渡らせるんですね、もう一方は頑丈な橋、そのあとで異性に会わせるんですよ・・・そうすると、ぐらぐら高ーい釣り橋を渡った人の方が、その異性に関しセクシャルなニュアンスの強い回答をし、また、その後その異性に電話をしたりする率が高かったりしたそうで。ここからわかっるのは、感情的に興奮している時・不安定な状況下の時であった異性に強い魅力を感じるというわけで・・・だから、いっしょにジェットコースターに乗ったり、ホラー映画を見たりするのは結構有効な手段かも知れません(^-^)。

 さて、この新婚旅行の一年後、龍馬は近江屋にて暗殺されます。激動の時代のまっただなかに身を置いていたとはいえ、あまりといえばあまりに悲しい話です。博物館には龍馬が新婚旅行の模様を描いた手紙とかも残っていたわけで・・・それを見ながら、せめてもう少し幸せをかみしめる時間があればよかったのに・・・そんな風に切に思ってしまいました。

 「もてないよ・・・」こんなことを悠長に語っていられるのは、もしかしたら、すごく幸せなことなのかもしれない・・・そう、こういう平和な時代に生きていて。

 

(1999年2月15日) 

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