距離

 

 「近くて遠い」という言葉がある。


 なるほど、そういう風に感じるときも大いにある。小学校の頃、毎日仲良く学校に行っていた近所の同級生と最近はめったに顔もあわさないっていうことも珍しい事ではないよね。学校が違ってきたり、社会人になって仕事が違ったりすれば、まあ当然の事とも言えるかもしれない。「近くて遠い」こんな言葉がぴったり来る瞬間。

 反対に遠くても近く感じる事もあるだろう。

 今はインターネットが発達した時代。遠くに住む知人からメールに画像添付されてきたりすると、遠くても近くに感じたりする・・それが外国からだったりしたならばなおさらだ。そういえば、学生時代の知人で・・「お久しぶり」ってメールしたら、「君のページは良く見ているから僕の方はあまりお久しぶりとは感じられないよ」っていう返事をもらってなるほどと感心した覚えもある・・・そうインターネットを使えば遠くても近くに感じられるのであろう。アドレスさえあれば地球の裏側だってすぐにメッセージが送れる。そう、文字情報のみならず、デジカメとかがあれば画像だって送れる・・もっと周辺機器を充実させれば動画だって送れるわけだ・・テレビ電話のようなことをすることだって難しいことではない・・個人のパソコンレベルでの話である。そう!!遠くにいてもその距離を感じないことが個人レベルでも現在のテクノロジーでは可能だ。

 ということで、インターネットによって、人と人との間の"距離"というのは縮まった、もしくは、なくなったとさえ言えるのかもしれない。

 でも、なお、"距離"を感じることは多いのではなかろうか?送信ボタンをワンクリックしさえすればメールできるのだけど・・・でも、なかなかできない・・・そんな感じだとか。

 物理的な距離はインターネットなどのテクノロジーによって克服はできようが、人の中にあるいろいろな意味での"距離"・・・これは一義的には定義できないが・・・これはテクノロジーが立ち入ることのできない"距離"なのかもしれない。

 そう、「近くて遠い」といったことなどは・・・。

 

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