映画館にて

 この前の土曜日ね(1999年1月)、映画「ジョーブラックをよろしく」見てきたんですよね。ほら、あの映画、テレビCMとかで大々的に宣伝してたからご存知の方多いと思うんだけど、もろラブものなわけですよ。ブラッドピット(以下ブラピ)主演でね・・・まあ、今の時代まあ、ブラピといえば一番セクシーなハリウッドタレントなわけで、世の女性にとってはキャーキャーものな人気なのは事実なわけで・・・そのブラピのラブものときたら・・・まあねえ、それこそ純正とでも言うか・・・NECのパソコンにNECのTA増設するようなもので・・・ってそれは私か(^-^)。ま、想像に難くはないですよね。

 ええ、私は・・・大の映画好きだし、見たいものは、いっしょに行く人がいないとか、恋愛ものだから一人では行けないとかうだうだ言っている前に一人でも行ってしまおう主義者ですから(ここらへんの決意に関しては、語り「彼女が欲しい瞬間 」参照)、ええ、行きましたよ・・・一人で。まあ、でもここまでしっかりラブものだとさすがの私も少し気がひけるわけで・・・なかなか行きづらかったのですが、まあ、前売りも買ってしまっていたので、上演終わる前にはということで・・・封切りからずいぶん経ちましたが重めな腰をよっこらしょとあげて行ってきたわけですね。

 まあ、そんなわけで映画を一人で見に行くことに関しては悟りを開いたつもりの私も少々、どぎまぎしながら映画館のゲートをくぐるわけで・・・そんなどぎまぎしていた僕の目に飛びこんできたのは、仕事関係の知り合いがカップルで席に座っていた光景・・・。

 ま、なんちゅーか、びっくりしたというか、うーんやっぱり結構心細くなりながら、気が引き気味で入って行った時だったから結構ショック大きかったかも。

 ブルータスよ、おまえもか *(注)

  という心境ですよ。ま、ショックだったわけで・・・。

 マジ考えてしまいましたよ・・・おれってこんなとこに一人でいていいものなんだろうかって・・・語り「彼女が欲しい瞬間 」では、「別に法律で禁じられているわけではないんだから恋愛映画だろうが行きたかったら一人でだって行ってしまえばよいではないか!!」などと雄弁に語っていた私がですよ・・・。はあ、今そこにある現実を前にしてもろくもその決意は吹き飛んでいたわけで・・・(参考までに語り「いまそこにある現実を前にして」参照)。まあ、一人で見に行ったことは事実だからまあそれはいいとしてね・・・。

 まあ、ボクシングにたとえれば・・・

 まず恋愛映画に一人で入っていくという時点でさすがの私も心細いことこの上なく、また、周りはカップルだらけということで、もう試合前に減量に失敗してげっそりしているボクサーみたいなもの。

 目撃ドキュン!!をしてしまった時点で、明日のジョーこと矢吹丈のカウンターパンチをもらってしまったみたいなもの・・・ダメージ大きいわけで・・・こっちも彼女連れなどだったらクロスカウンターになったんだろうけど(^-^;。

 こうなってしまうと始まるのは超ラブものなわけで、超スィートな言葉が飛び交うわけで・・・ますますう〜んと彼女のいないせつなさをひしひしと感じていく心境・・・まあ、コーナーに追い詰められて連打をもらっているような状況かな(^-^)。

 そんななかだんだん盛り上がって行くストーリー。クレア・フォラーニという女優さん(この映画でいっぺんにに好きになってしまいましたが、僕好み)演じるヒロインが主人公ブラピに

"May I kiss you?"

 なんて甘く語りかけていて・・・mayは許諾を求める助動詞、許しを乞う表現これは中学で習うことだけど・・・となるとそのヒロインが主人公に「キスしていい?」許可を求めているわけで・・・「なになに〜キスしてもいいか?だって・・・女性から男性に?すげーうらやましいよ・・・ええなー、ブラピみたいにかっこいいといいことあんなあ」なんて・・・別にシナリオがそうなっているからブラピは演じているだけなのに・・・なんの罪もないブラピをひがんだりしてしまい始めたところで・・・どうやら、ノックアウトされてしまったようです。

 映画館で もてないせつなさ ひしひしと (もてない男、心の俳句)

 ええ、映画自体はすごく面白かったわけで・・3時間ものという長いものでありながら退屈しなかったし、いつもはかなり理性的に分析しながら見がちな私がラストなんかでは涙ぐんでいたわけで・・・すごくよかったんだけどね

 まあ、職場の近くの映画館で見たし、まあ、そう言う純正ラブものの映画にはカップルはつき物だし、というかカップルのための映画といいう側面も多いに持っているものですし、しかも、職場の近くの映画館に行ったわけですから、起こるべくして起こった事態といえばそうなのかもしれませんが・・・。

 え、じゃ、がんばって彼女つくらなきゃね・・・ですって?

 はい、がんばります(^-^)。

 え?職場の近くで見なければいいのに・・・ですって?

 いいじゃんいいじゃん・・・定期券使えるんだもん・・・。(貧乏性(^-^;)

 

(注) ローマの英雄ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が刺客に暗殺された時その刺客たちの中に我が子のようにかわいがっていたブルータスもいるのを見て、絶句して言った言葉、シェークスピアの戯曲のせりふとしても有名。

1999年2月1日

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